【元職員視点】信用金庫の将来性が心配な理由と、それでもアリな理由

・信用金庫に将来性はある?
・信用金庫に就職しても大丈夫?

 

この記事ではこうした疑問にお答えしていきます。

この記事を書いている私は、信用金庫に6年勤務した経験があり、今も信用金庫の人と交流があります。

 

本記事の内容
・信用金庫の将来性が心配な8つの理由
・それでも地元で働くなら信用金庫はアリな理由

 

結論から言うと、信用金庫の将来性は明るくないけれど、そもそもどの企業でも終身雇用は難しくなってるので、地元で働くならアリだと思います。

 

この記事では、信用金庫の将来性が心配な理由と、それでも就職はアリだと考える理由について深堀りして解説していきます。

 

信用金庫への就職を悩んでいる人や、将来性が心配な人は気になるところだけでも見ていってくださいね〜。

 

 

 

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信用金庫の将来性が心配な8つの理由

いきなりですが、私は信用金庫の将来性は明るくはないと予想しています。

ですが信用金庫は簡単になくすことができない存在であることも事実です。

 

中小企業や零細企業にとって信用金庫は必要な存在

その理由は、メガバンクや地方銀行ではすべての中小企業や零細企業まで手が回らないからです。

 

ここでは私が実際に信用金庫で働いていた経験を踏まえて、信用金庫の将来性が心配な8つの理由について紹介していきます。

 

なんとなく将来性が厳しいんだろうなと、理解しておくより、具体的な理由を把握しておくことで、就活の面接や、進退の判断にも活用できます。

 

信用金庫の将来が心配な8つの理由
①少子高齢化
②地方の人口減少、衰弱化(弱体化)
③新規参入による競合の増加
④AI、ブロックチェーンなど技術の進歩
⑤長期にわたる低金利による利益の減少
⑥事務手続きや業務フローが旧態依然
⑦優秀な人から辞めていく
⑧都市銀行でも大きな動きがある

 

ひとつずつ解説していきます。

 

心配点①少子高齢化

信用金庫の将来性が心配な理由のひとつ目は、少子高齢化が現在進行系で進んでいることです。

 

信用金庫の顧客は高齢者が多いと思います。

私が働いていた信用金庫も、お客様の多くは高齢者の方で、20代、30代の方はとても少なかったです。

 

であるならば、信用金庫の顧客がこれから減少していくことは避けられません。

若い層を取り組む施策が打てなければ厳しいと言えますね。

 

心配点②地方の人口減少、衰弱化(弱体化)

環境的要因から見ると、ひとつ目の理由である少子高齢化に合わせて、地方の人口減少や経済の弱体化も影響を与えます。

 

いま、地方の多くでは人口が減っています。

人口が増えているのは全体の2割にも及びません。

(参考:人口増加率ランキング2020

 

人の数が減り少子高齢化が進めば、そこで働く企業や個人も減ります。

融資できる(お金を貸すことができる)先が減るのは、営業地域が定められている信用金庫に大きな影響を与えることになります。

 

心配点③新規参入による競合の増加

もともと信用金庫の競合はメガバンクや地方銀行、信用組合やJAなどの金融機関でした。

それが法改正により、他業種から金融業への参入が増えています。

 

実際イオン銀行や楽天銀行を使っている人も多いのではないでしょうか。

スマホからの使い勝手の良さや、他のサービスと絡めてお得に使えるので、若い世代からも選ばれていますよね。

 

金融機関だけでも競合が多かったのに、法改正によりさらにライバルは増え信用金庫の脅威となっています。

 

心配点④AI、ブロックチェーンなど技術の進歩

AIやブロックチェーン等の技術の進歩が、信用金庫に限らず大きな銀行も含めて金融機関の存在を脅かすようになるかもしれません。

 

ひとつ具体例を挙げると、送金の手数料です。

信用金庫を始めとする金融機関では送金をするときに、安くはない金額の手数料を取られます。

 

今後ビットコインなどの送金システムが充実し、利用者が増えれば、金融機関で送金するよりも安い金額で送金できるようになる可能性があります。

 

そうなると信用金庫を始め金融機関全体の利用者がまずます減少する可能性があります。

 

心配点⑤長期にわたる低金利による利益の減少

日本では長く低金利の時代が続いています。

 

信用金庫の本来の利益の柱は、預かった金利よりも高い金利でお金を貸し出すことで生み出す「利ざや」です。

 

この柱となる「利ざや」が低金利のため、利益が減少しています。

これだけでも将来性が心配になる要因と言えます。

 

さらに二次的な影響として、「利ざや」で収益を確保することが難しくなった信用金庫は、

 

  • カードローンやフリーローンなどの高金利商品
  • 保険や投資信託の手数料

 

で収益を確保しようとするところも出てきています。

 

本当に必要としている人に利用してもらうのならいいですが、営業マンがノルマ達成のためムリに契約を取ってくることもあります。

 

そうなると、地域の人からの信用も下がり、利用者はますます減っていくという悪循環に陥る未来もありえます。

 

心配点⑥事務手続きや業務フローが旧態依然

私がいた信用金庫ではとにかく、旧態依然とした仕事ぶりでした。

 

  • 契約書、同意書などもらう紙の資料が多い
  • DXどころか一人一台のパソコンもなし
  • 偉い人の考え方が体育会系
  • 過剰な社内行事や飲み会

など

 

一般企業よりも10年から20年ほど遅れているというのが私が働いて思った印象です。

 

この変化の早い時代に、今後ついていけるのか心配です。

 

心配点⑦優秀な人から辞めていく

ここは、信用金庫によって大きく異なる部分だとは思いますが、
私が働いていた信用金庫では、優秀な人であっても辞める人が少なくありませんでした。

 

仕事ができる先輩、アタマの切れる先輩が辞めるということは、それだけの価値しか無いと判断したということです。

 

もちろん”辞めない”人もいますが、実際は”(辞めたくても)辞められない”人が残っているのではないか...

 

そう思う人が増えればますます辞める人も増え、辞める人が多いところには人が集まりにくくなるという、これも悪循環に陥る可能性がありますよね。

 

心配点⑧都市銀行でも大きな動きがある

信用金庫よりも経営基盤が大きくしっかりしているメガバンクでさえ、各種手数料を取るようになっています。

 

例えば、三菱UFJ銀行では2年以上未利用の口座に1,320円(税込み)の手数料がかかるようになっています。

また三井住友銀行では普通預金口座で紙の通帳を新規発行する場合、年間550円の手数料が、Web通帳では条件によって年間1,100円(税込み)の手数料が口座から自動的に引き落とされます。

 

さらに、みずほ銀行やりそな銀行でも通帳発行手数料や、未利用口座管理手数料を取るようになっています。

 

金融機関の最大手であるメガバンクでさえ手数料を取るようになっているんです。

手数料を取らないといけないという、それだけ厳しい現実と将来予想をしたのだと言えます。

 

信用金庫もこれまでと同じ経営を続けるわけにはいかないでしょう。

 

将来性は心配でも地元で働くなら信用金庫はアリな選択

信用金庫の将来性が厳しいのは確かですが、私はそれでも地元で働くなら信用金庫は全然アリな選択肢だと思います。

 

なぜなら信用金庫の将来性が不安とは言っても、すぐに信用金庫自体がなくなったりするわけではないからです。

 

前述したように、信用金庫の顧客は中小や零細企業がメインで、メガバンクや第一地方銀行ではカバーしきれません。

 

すぐに無くすわけにはいかないんです。

 

合併の可能性は大いにあれど、急になくなるという可能性は低いと考えています。

 

であるならば、

 

「信用金庫に入ったから定年まで安泰。のほほんと行くぜ」

 

という思考ではなく、

 

「信用金庫もあくまでキャリアのひとつ。自己成長を目指す」

 

と、転職ありきで考えるのがいいでしょう。

 

地元があまり大きくないのであれば、就職できる企業も少ないと思います。

 

信用金庫で働くことで...

 

  • 社会人としての基礎スキルは身につく
  • 金融機関で働いた経験は悪い評価はされない
  • マネーリテラシーに強くなる

 

これらは間違いなく身につくはずです。

 

あとは転職や自立に向けて勉強をし、スキルを磨いてきましょう。

 

私の先輩では地元の優良企業に転職した人もいました。

 

というわけで、今のところ「信用金庫で定年まで」という考え方でなければ、地元で働くならアリな選択肢だと思っています。

 

信用金庫に関係なく、これからはどの企業も将来はわかわらない

信用金庫で定年まで働くことは考えず、あくまでキャリアのひとつして考えましょうとお伝えしました。

でもこれは信用金庫に限らないことです。

 

なぜなら経団連の会長やTOYOTAの社長ですら「終身雇用見直しましょう」と言ってるんです。

 

日本の経済成長が右肩上がりだったときは、終身雇用でもうまく回っていました。

ですが、人口減少や少子高齢化、日本企業の競争力の低下などの影響で日本経済の成長は横ばいです。

 

ですので、どの企業でも終身雇用はできなくなるので、一つの企業に勤め上げるという考え自体を変えていく必要があります。

 

結局、これからは日本のどの企業に務めても「定年まで安定」ということはなくなり、日々スキルや知識を磨いていく必要があります。

 

そうであるなら、地元で働きたいという思いがあれば、信用金庫を選ぶのは全然アリだと言えるでしょう。

 

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